建設業界の数字

Vol.04

2017.08.09

自動車高速道路の距離

アウトバーン (ドイツ、オーストリア、スイス)

文・三田村 蕗子

13,000 km

 ドイツ語で「Auto(クルマ)」と「Bahn(道)」という意味のアウトバーンは、ドイツ、オーストリア、スイスにまたがる総延長13000キロメートルの自動車高速道路です。料金は無料で、一般的には2車線ですが、町の規模が大きくなるにつれ車線数が増え、4車線、5車線の区域も設けられています。
 速度無制限の高速道路としても有名ですが、すべてが無制限というわけではありません。ドイツやオーストリアの一部区間には、80km/h、100km/h、130km/hのいずれかの制限速度が設けられています。
 無制限エリアでは、車はほぼ200km/hで走っていますが、交通状況によって速度制限が入ることも珍しくありません。アウトバーンには、オービス(速度取り締まり装置)が多数設置されているので、速度制限がかかると違反は厳しく取り締まられます。
 このアウトバーンの建設は、国土開発とインフラ整備に加えて、世界恐慌で町にあふれた失業者対策でもありました。60万人の雇用創出を目指し、総建設費の約6割が失業保険制度でまかなわれました。
 非常時に滑走路として使用することを想定し、航空機の隠し場所に転用できるためにトンネルを設けたアウトバーンは、アドルフ・ヒトラーの功績とされていますが、これも事実とは異なります。アウトバーンのベースになったのは、1912年に誕生した全長9.8キロメートルのアーヴスという自動車専用道路。1924年に、民間で自動車道路建設研究会が結成され、1万5000kmの自動車専用道路の建設計画である「ハフラバ計画」が生まれ、この計画の提案を受けたヒトラー政権が着工したのがアウトバーンなのです。

TEAM SUSTINA