建設業界の数字

Vol.11

2017.12.8

世界一高い吊り橋

明石海峡大橋 (兵庫県神戸市・淡路市)

文・三田村 蕗子

1991 m

 兵庫県神戸市と淡路島の間の明石海峡に架かる橋、明石海峡大橋は、橋長3911メートル、主塔の高さは海面上約300メートル。約5000億円の総建築費と約10年の歳月をかけて1998年に完成しました。高吊橋の規模を示す中央支間長(塔と塔の距離)は1991メートル。これは世界一の数字です。明石海峡大橋が完成するまで、日本にはあった最大規模の吊橋は1000m級の橋でした。既存の橋の2倍規模を明石海峡大橋は一気に実現したわけです。
 しかし、明石海峡大橋の偉大さ、雄大さを物語るのはこの数字だけではありません。明石海峡大橋は、厳しい自然条件を耐えうるべく、最先端のテクノロジーを駆使して作られました。
 明石海峡は潮流が極めて早く、最大潮流速は毎秒4.5メートルに達しています。水深も約60メートルと深いことから、最大約12万トンの鉛直力(垂直方向に作用する力)に耐えうる基礎を築かなければなりませんでした。日本の技術のみならず、海外の技術をも導入して完成に至ったのが明石海峡大橋なのです。
 建設途上の1995年。メインケーブルの架設作業中に明石海峡大橋は、明石海峡付近の深さ10~20kmを震源とするマグニチュード7.2の大地震、いわゆる阪神・淡路大震災に見舞われましたが、幸い、橋自体に深刻な構造上の損傷は見あたらず、若干の対応のみで無事に完成に至りました。
 未曾有の大震災を乗り越えた誕生した明石海峡大橋の累計通行車両数はすでに2億台を突破しています。本州と淡路島を結ぶ要所としての機能はますます高まるばかりです。

TEAM SUSTINA